「直葬」は、通夜や告別式といった通常の儀式を全て省略して、火葬のみを行う葬儀スタイルのことです。参列者を呼ぶことなく、遺族などの関係者だけが集まって10分程度でお別れをしたら、すぐに火葬をするのが一般的だと言えます。
直葬では、飲食による接待や返礼品の費用、そして僧侶を呼ぶための寺院費用もかかりませんし、葬儀そのものも極めてシンプルなので、費用が格安で済むことが特徴です。希望すれば、僧侶を呼んで読経をしてもらうことも可能ですが、その場合はお布施の費用が別にかかります。
実際の費用は、20万円程度(基本的にそれ以外の費用はかからない)が相場で、一般葬の10分の1程度で済ませることができます。直葬のメリットは、何と言っても費用が格安だということであり、経済的な理由などにより最低限の費用で済ませたい場合に向いていると言えるでしょう。
それに、故人や遺族が高齢で、参列者がほとんど見込めない場合に向いていることもメリットだと言えます。一方のデメリットは、故人を偲ぶ時間がほとんどないことや、参列したくてもできない人が出てくる可能性があることです。そのため、直葬を選ぶ場合は、後になって問題が起きないかどうかも慎重に考えておく必要があります。